【ウマ娘】アニメ1期と2期の内容を評価する

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アニメ1期を評価する

1998年2月のバレンタインSから1999年12月の有馬記念直後までを描いている。

主人公はスペシャルウィーク(和氣あず未)とサイレンススズカ(高野麻里佳)。史実では同時代に活躍したサンデーサイレンス産駒、主戦騎手が武豊という共通点があり、2期の主人公であるトウカイテイオー(Machico)とメジロマックイーン(大西沙織)のライバル関係とは違って、特別な絆で結ばれた先輩・後輩という関係で物語は展開していく。

主人公2人以外の最重要キャラクターはエルコンドルパサー(髙橋ミナミ)になるだろうか。エルコンドルパサーはスペシャルウィークの同期で、かつスズカの海外遠征の夢を継ぐという重要な役割を担っている。賛否両論ある史実にはない日本ダービーや天皇賞(秋)への出走も、主人公2人を繋ぐ上で必要な設定だったと理解したい。

その他では、チーム<スピカ>のゴールドシップ(上田瞳)、ウオッカ(大橋彩香)、ダイワスカーレット(木村千咲)、トウカイテイオー、メジロマックイーン、トレーナー(沖野晃司)の6人、そしてスペシャルウィーク、エルコンドルパサーと同期のグラスワンダー(前田玲奈)、セイウンスカイ(鬼頭明里)の2人が出番の多いキャラクターとなっている。次点にキングヘイロー(佐伯伊織)やハルウララ(首藤志奈)など。

注目の回としては、第5R(98年日本ダービー)、第7R(98年天皇賞・秋)、第12R(99年ジャパンカップ)を挙げることができ、これらの回にはそれぞれ限定のエンディングテーマ曲も用意されている。スズカの天皇賞(秋)を描いた第7Rは特に反響が大きかったようで、未視聴だった放送当時(2018年5月)、Twitterなどでも「スズカ」や「天皇賞」の文字をよく見かけた記憶がある。

一方、作中でまったく触れられなかったレースもある。スペシャルウィークが菊花賞に敗れた後のジャパンカップ、古馬(シニア期)になってすぐのAJCC、阪神大賞典、天皇賞(春)がそれで、特に天皇賞(春)は阪神大賞典に続き前年の覇者メジロブライト(未実装)を破って長距離路線の覇権を握った重要なレースとなる。ただこれも2期の92年JCの省略と同じで、不調を経て復活したレース(スペシャルウィークの場合は99年天皇賞・秋)を際立たせるために必要な処置だったのだろう。

スペシャルウィークの引退レースとなる99年有馬記念が簡単にしか描かれなかった点にも批判は見られた。これも、グラスではなくスズカをもう一方の軸にスズカ→エルコンドルパサー→ブロワイエ(池澤春菜)→JCと物語が展開している以上、JCが物語のクライマックスになるのは仕方のないことだと考える。個人的にも99年有馬記念は平成一の名勝負と思っているだけに、3期や4期で99年以降の世界が描かれる際に期待したい。

以上、2期では見られなかったifの出走や2期でも見られた重要レースの省略については不満はない。ただし、主人公2人の性格付けや2人が信頼関係を構築するまでのプロセスの描写にやや不足を感じた。漫画『STARTING GATE!』で描かれていたスペシャルウィークの繊細さやスズカの孤独さが、あそこまでいかなくとも序盤にもう少し盛り込まれていれば、中盤以降の関係性がもう一段深いものになっていたのではないだろうか。

脚本★★★☆☆

演出★★★★☆

作画★☆☆☆☆~★★★★☆

アニメ2期を評価する

1991年5月の日本ダービーから1993年12月の有馬記念までとその後を描いている。

主人公はトウカイテイオーとメジロマックイーン。史実では1期のスペシャルウィークとスズカと同じ1歳違いで、最初で最後の対戦となった92年天皇賞(春)は「世紀の対決」として今も語り継がれている。このレース以降は互い違いに故障する形で引退まで交わることができなかったこともその宿命性を増幅させており、これはアニメでも非常に効果的に描かれていた。

共通点としては、どちらも今では絶滅の危機に瀕しているサラブレット三大始祖の一角バイアリータークの直系に属し、引退後も血統ファンから特別な想いをもって見守られていた点が挙げられる。これはクラウドファンディングによるクワイトファインの種牡馬入りやキセキノテイオーの高齢デビューなど、最近のトウカイテイオーの直系を残す運動にも繋がる。

主人公2人以外の最重要キャラクターはライスシャワー(石見舞菜香)だろう。限定のエンディングテーマ曲が用意されている第7話「祝福の名前」と第8話「ささやかな祈り」の2話では主役格の扱いを受けており、1期のエルコンドルパサーやグラスワンダーを上回るインパクトを与えた。2期の成功の裏にはこのライスシャワーとナイスネイチャ(前田佳織里)、ツインターボ(花井美春)の3人の役割が非常に大きいように思える。

主人公2人とライスシャワー以外では、チーム<スピカ>のスペシャルウィーク、ゴールドシップ、ウオッカ、ダイワスカーレット、トレーナーの5人、先に触れたテイオーと同世代のナイスネイチャ、ツインターボの2人、そしてテイオーと関係の深いシンボリルドルフ(田所あずさ)、キタサンブラック(矢野妃菜喜)の2人に、サトノダイヤモンド(立花日菜)が出番の多いキャラクターとなっている。

注目の回としては、第1話「トウカイテイオー」(91年日本ダービー)、第5話「無敗と連覇」(92年天皇賞・春)、第8話「ささやかな祈り」(93年天皇賞・春)、第13話「夢をかける」(93年有馬記念)を挙げることができる。ただし、第2話「譲れないから!」、第7話「祝福の名前」、第10話「必ず、きっと」、第12話「ふたり」も同じくらい重要な回といえる。限定のエンディングテーマ曲が用意されている回は第1話、第7話、第10話。

一方、作中でまったく触れられなかったレースが92年ジャパンカップで、テイオーにとってはメンバーレベル(史上最高のJCと言わわれた)を考えても、93年有馬記念に勝るとも劣らない価値ある勝利であった。おまけに2度の骨折を挟んで春と秋の天皇賞を続けて惨敗した後の劇的な復活レースであるだけに、これも1期の天皇賞(春)の省略と同様、93年有馬記念の復活劇を際立たせるための処置なのだろう。

このジャパンカップの省略以外に関しては、1期で見られたifの出走や展開もストイックと思えるほどに排除され、史実の背景をできるかぎり忠実に再現しようとする姿勢が見られた。トレーナーとメンバーの関係も真面目かつ健康的な路線にシフトしたといえる。史実に基づいた小ネタやギャグは1期に引き続き健在で、生粋の競馬ファンを引き込む要素にも事欠かなかった。

脚本★★★★☆

演出★★★★★

作画★★★☆☆~★★★★★

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