本命◎(ナリタブライアン&マヤノトップガン)
1994年~1997年を描く。ナリタブライアン(衣川里佳)は史上5頭目の三冠馬で、故障前のパフォーマンスは後の三冠馬ディープインパクト(未実装)やオルフェーヴル(未実装)を超えるとも評価される名馬。1世代下のマヤノトップガン(星谷美緒)はブライアンと父(ブライアンズタイム)が同じという共通点があり、ブライアンのキャリア後半最大のライバルとして名勝負を繰り広げた。特に96年阪神大賞典は物語のクライマックスとして描くに相応しい平成の名勝負である。
トップガンは2期の主人公トウカイテイオー(machico)のルームメイトという設定でもあり、チーム<リギル>のブライアンに対するチーム<スピカ>への加入も考えられる。やはり1期、2期と続いてきた<スピカ>を中心とした物語の土台は動かしがたいものがあるだろう。トップガンは「ぱかライブTV」でもTwinkle Holidayを含めて4回も出演しており、今後もトム・クルーズ主演『トップガン マーヴェリック』(2022年公開予定)の宣伝担当役などで露出が予想される。
2期(1991年~1993年)と1期(1998年~1999年)を繋ぐ物語として、2期で注目されたライスシャワー(石見舞菜香)やナイスネイチャ(前田佳織里)、ツインターボ(花井美春)を登場させることができる点も大きい。ブライアンが制した94年有馬記念には3頭とも出走しており、トップガンが制した95年有馬記念にはナイスネイチャが出走している。2期の第7話と第8話のように、95年天皇賞(春)前後のライスシャワーを2話ほど限定の主役として取り上げることも可能だろう。
その他の重要キャラクターとしては、ビワハヤヒデ(近藤唯)、ヒシアマゾン(巽悠衣子)、サクラローレル(未実装)を挙げることができる。ハヤヒデは半弟ブライアンとの直接対決が期待されていた当時の最強古馬で、アマゾンはブライアンだけでなくトップガンとも2度の有馬記念で対戦しており、ローレルはブライアンの同期で本格化後はブライアンとトップガンを圧倒する走りを見せた。トップガンのキャリア後半を描くならばローレルの実装は必要不可欠となる。
対抗○(ウオッカ&ダイワスカーレット)
2007年~2009年を描く。ウオッカ(大橋彩香)は牝馬として64年ぶりに日本ダービーを制し、ダイワスカーレット(木村千咲)は牝馬として37年ぶりに有馬記念を制した。2頭とも現在まで続く牝馬時代の先駆けとなった名牝である。この同期の直接対戦は5度あり、最後の対戦となった08年天皇賞(秋)は特に平成の名勝負として今も語り継がれている。このレースが物語のクライマックスになるのだろう。
ウオッカとスカーレットはともに1期からチーム<スピカ>のメンバーで、メンバー7人中4人が2人ずつ主人公に選ばれていることから、この2人が3期以降の主人公として描かれることは自然な流れといえる。それが3期になるのか4期以降になるのかは、2期との連続性をどれくらい重視するのか、あるいは近い世代の重要キャラクターの実装がどれくらいスムーズに進むのかによる。
その実装済みの重要キャラクターは今のところ、3世代上の最強女王スイープトウショウ(杉浦しおり)と1世代上の二冠牝馬カワカミプリンセス(高橋花林)の2頭しかいない。スイープは引退レースとなる07年エリザベス女王杯でスカーレットと対戦しており、これはスカーレットにとって新女王を襲名する重要なレースとなった。カワカミもスカーレットの引退レースとなる08年有馬記念に出走しており、やはり牝馬同士ということもあって絡みは多くなると予想される。
未実装の重要キャラクターとしては、同期の菊花賞馬アサクサキングス、3世代上の天皇賞馬カンパニー、1世代下のダービー馬ディープスカイが考えられる。3頭とも08年天皇賞(秋)でウオッカ、スカーレットと激闘を演じており、特にウオッカとはこのレース以外でも何度も対戦している。他には、同期の春秋グランプリホースであるドリームジャーニー(権利上難しい?)、スカーレットの半兄で3世代上の天皇賞馬ダイワメジャーなど。
単穴▲(オグリキャップ)
1987年~1990年を描く。オグリキャップ(高柳知葉)は地方出身でありながら中央や世界の強豪と互角以上の勝負を繰り広げ、第二次競馬ブームを牽引したアイドルホース。一般知名度やファンの多さという点では、三冠馬のシンボリルドルフ(田所あずさ)やナリタブライアンでも敵わない。物語のクライマックスはもちろん、トウカイテイオーの93年有馬記念に並ぶ復活劇として人々の脳裏に刻み込まれている90年有馬記念だろう。
オグリが主人公の物語は、2020年6月より『週刊ヤングジャンプ』上で漫画『ウマ娘 シンデレラグレイ』として連載されており、アニメ化をするならばその反響の大きさから変に設定をいじったりはできないものと考えられる。そうなると1期、2期と続いてきたチーム<スピカ>という土台はなくなることから、3期とは違う独立した形でのアニメ化になるのかもしれない。あるいは、3期でチームスピカの物語をある程度終結させてからとなるのか。
最重要キャラクターとしては、クラシック期最大のライバルとしてオグリの前に立ちはだかった当時の最強古馬タマモクロス(大空直美)、ともに平成三強を形成した同期のスーパークリーク(優木かな)と1世代上のイナリワン(井上遥乃)を挙げることができる。他にも、同期では皐月賞馬ヤエノムテキ(日原あゆみ)、ダービー馬サクラチヨノオー(野口瑠璃子)、名脇役メジロアルダン(会沢紗弥)、89年マイルチャンピオンシップで名勝負を演じたバンブメモリー(藍原ことみ)、2世代下で引退レースの90年有馬記念で最大のライバルとなったメジロライアン(土師亜文)など。
連下△(テイエムオペラオー)
1999年~2001年を描く。テイエムオペラオー(徳井青空)は2000年に年間無敗でグランドスラム(天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念の完全制覇)を達成した名馬。この偉業は現在にいたるまで他のどの馬も達成できておらず、これをもってオペラーを史上最強馬と評価する者も多い。オペラオーの戦績自体はそれほど起伏のあるものではないことから、アニメ化に際しては群像劇の形式がとられる可能性も高い。
重要キャラクターは、1期から引き続き1世代上のグラスワンダー(前田玲奈)、セイウンスカイ(鬼頭明里)、キングヘイロー(佐伯伊織)、ともにクラシック三強を形成した同期のアドマイヤベガ(咲々木瞳)、ナリタトップロード(未実装)にラスカルスズカ(未実装)、メイショウドトウ(和多田美咲)、ハルウララ(首藤志奈)、1世代下のエアシャカール(津田美波)、アグネスデジタル(鈴木みのり)、2世代下のアグネスタキオン(上坂すみれ)、ジャングルポケット(未実装)、マンハッタンカフェ(小倉唯)など。
この中では、オペラオーと何度も戦ったトップロードとドトウの出番が多くなりそうで、オペラオーの引退レースとなる01年有馬記念で世代交代を決定づけたマンハッタンカフェも最重要キャラクターとしてピックアップされることだろう。1期との連続性を重視して、グラスに再びスポットライトを当てるというのも面白い。この時代は実装済のキャラクターが多く、有名声優が多数起用されている点もアニメ化の後押しとなる。
その他
上記と1期、2期の主人公以外で時代を作ったほどの名馬は、1980年代以降でいえば、1983・1984年世代のシンボリルドルフ(田所あずさ)&ミスターシービー(天海由梨奈)、2005年世代のディープインパクト(未実装)、2009年世代のブエナビスタ(未実装)、2011・2012年世代のゴールドシップ(上田瞳)&オルフェーヴル(未実装)、2015・2016年世代のキタサンブラック(矢野妃菜喜)&サトノダイヤモンド(立花日菜)、2017・2018年世代のアーモンドアイ(未実装)&リスグラシュー(未実装)くらいだろうか。
ゴールドシップを主人公にするならば1世代上の三冠馬オルフェーヴルや同期の三冠牝馬ジェンティルドンナの存在は必要不可欠となるし、キタサンブラックのクラシック期を描くならばやはり二冠馬ドゥラメンテも必要になってくる。ディープインパクト、ブエナビスタ、オルフェーヴルの3頭は2016年時点でイラストと声優も決まっていたことから、使用許可を得られれば実装はそう遠くないものと期待したい。