- 北ルート:新大阪駅-奈良駅-亀山駅-名古屋駅
- 直線ルート:新大阪駅-松井山手駅-貴生川駅-四日市駅-名古屋駅
- 南ルート:新大阪駅-京都駅-貴生川駅-四日市駅-名古屋駅
各ルートにおいて最も設置の可能性が高そうな駅を勝手に挙げてみた。
基本計画策定時より、南ルート上に位置する三重県亀山市と奈良県の各市は、京都府や滋賀県の自治体と比べてリニア駅誘致に力を入れてきた。ただ奈良県内では、奈良駅の奈良市以外にも大和郡山市と生駒市が手を挙げており、いまだ足並みは揃っていないと聞く。
これに対して、近年、京都駅を通る北ルートを猛プッシュしているのが京都府と京都市。もっとも、京都府は折衷案の府南部を通る直線ルートでも良さそうな雰囲気を漂わせていることから、こちらも一枚岩とはいえそうにない。
京都府南部を通す場合、学研都市中心部かその最寄りの祝園駅が有力と考えられていた(京都府は長池駅を想定)。しかし、北陸新幹線の新大阪駅・京都駅間のルート選定の際にも、その辺りと更に北の松井山手駅で検討され、2017年3月に費用対効果の数値が高く出た松井山手駅に決定していることから、リニアの場合もこれに合わせてくる可能性はある。
そして、松井山手駅や京都駅に通そうとした場合、当然滋賀県にもかかってくることになり、一県一駅の原則から、首都機能移転の候補地にもなった甲賀市の中心駅である貴生川駅がピックアップされてくるはず。北ルートの場合は、更に北の八日市駅や近江八幡駅の可能性も(京都府は三雲駅を想定)。
滋賀県内にも通すことになった場合、三重県内でもそれに合わせて、亀山市内からルートがより自然になる四日市市内や菰野町内への変更が検討されることになると考えられる。
- 奈良ルート:35%
- 直線ルート:45%
- 京都ルート:20%
確率はもちろんただの予想となる。
やはり奈良と比べて京都には政治力がある。北ルート案に対する国民の風当たりは想定以上に厳しいものであったが、北陸新幹線の敦賀以西ルート選定時と同様、京都府にとっての落とし所は折衷案の直線ルートという可能性も高い。松井山手駅となると学研都市近辺に比べて、基本計画策定時の「奈良市附近」との文言からは更に離れることになるものの、そこもやはり政治力次第ということになるだろう。
ルートや中間駅の決定時期については、2027年開業予定の東京・名古屋間の計画が2010年までにある程度まとまっていたことから、最短2037年開業予定の大阪・名古屋間も2020年くらいまでには何とか……といったところだろうか。ただ、東京・名古屋間がゼネコンの談合疑惑や工事の難航で遅れそうな気配もあることから、大阪-名古屋間もずれ込む可能性は大いにある。